裁判所での手続きです。 書類を準備して裁判所分室前に到着です。
今回、同行者はKさんです。
Kさんここで写真とらせて とお願いすると、裁判所分室前なので裁判に負けた雰囲気出しましょうか・・・ 普段の様子に比べてノリがいい。
意外な一面を発見と思いつつ写真をとる。
ただ、ここは、交通違反関連の交通分室と不動産競売事務の一部があるのみで裁判をやっているところではなかったはず・・
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少し歩くと入り口があったので、こちらも調子に乗ってエントランスでもう1枚 と声をかけると今度は無言でガッツポーズ。
Kさんの中では勝訴なんだな・・・ と思いつつシャッターをきる。
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こうしてみると勝訴のシーンは、わかり易いのに、敗訴のシーンはわかりづらい。下手すると植木にお辞儀をしているようにも見える。
エレベーターに乗って該当階へ向かいます。廊下を歩いているとさすがに裁判所、左下の様なポスターが張ってありました。
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果たして情緒的な考え方がまだまだ多い日本で、こんな制度がうまくいくものなのか。
刑事事件については、弁護士さんのトークや論理の展開、はたまた加害者の容姿や被害者の職種で判決がかわってしまうのではないか?などと考えていると12人の優しい日本人 という映画を思い出しました。
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そこで裁判員制度で選ばれたらどうしますか とベタな質問をKMさんにしてみました。
すると僕は選ばれるほうではなくて裁かれる側ですから・・・。 との返事。
KMさん問題起こす前に解雇かな・・・。すぐ横が目的の受付です。
運よくすいてました。
かといって、いつも混んでるわけでもありませんが・・。
受け付け順を表示する掲示板もほとんど使ったことないし・・
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早速係りの人に書類を1式渡します。
執行の申し立て手続きは胆は準備だけです。
手続きといっても、相手方の確定が済んでしまえば後は提出→待つだけなのです。
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この後、執行文を持って裁判所本館へ向かい、執行にかかかる費用の予納と執行の予告の日取りを決める必要があります。
本館までは車で20分~30分。
頂く執行文にハンコが抜けていなかなど、この場でチェックです。
過去に2度ほど書類の形式ミスがあり裁判所の本館と別館を約1時間かけて往復したこともあったのでチェックも気が抜けません。
頂いた書類に特に問題もなく、本館へ向かうこととなりました。
移動中、今回の申立てについてKさんと話しました。
当社はこれより約3ヶ月程前、大阪市内のとある不動産を落札しました。
落札不動産の旧所有者は法人で別の法人に建物を賃貸していました。
調べてみると、室内に人の居住はなかったのですが、借りている法人が荷物を置いていました。
いつ明けてくれるのか、荷物はどうするのか、借りている法人の代表者と話し合う必要がありました。。
空家なのでとりあえず連絡先を探し、早速移転先に電話をしたり訪問したりして、荷物の引き取りについて催促を促したのですがほとんど反応がありません。
その後何度連絡しても代表者は忙しい、不在などで対応して頂けません。
こういう事もよくあるので慣れてはいますが、あまり気分のいいものではありません。
立つ鳥後を濁さずっていうのに最近の日本はどうなっているんだ などと自宅の自分の部屋もちゃんと片付けられないのに愚痴っていました。
しかし、愚痴ってばかりもいられません。
実はこの物件は、前述の賃貸借契約が裁判所により認められており、旧賃借人が賃料を払い続ける限りにおいては、6カ月間は強制執行が猶予されるものでした。
話合決裂、即執行手続きへ移行という訳にはいかない事情がありました。
しかしながら、やむ追えず退去出来ないならまだしも、無責任な対応で当社が損害を被るのは黙って待っていられません。
そういった事情を勘案して、立ち退き交渉の方針を決めました。
1.従前の賃借人の交わした契約に基づく月額賃料を請求していく。(退去迄の期間)
2.上記1に応じない場合は2ヵ月目からは賃料相当分の損害金未払いを根拠に引渡命令、強制執行の流れで残置動産を強制撤去
3.その後、執行費用のうち動産の撤去にかかった費用及び未払い損害金の元本と利息を支払い督促にて請求
4.上記3の支払い督促にも応じない場合は債務者の財産を差押 (ただし、この時点では上記2.3.4については裁判所の判断、相手方の抗告など不確定要素がありどのような形で実現するかは、ケースバイケースとなります。)
ということで、まず1の請求を内容証明でおこないました。
一応相手から返事が来ました。 要約すると払いません という内容です。
猶予期間をおいて、2度目の請求を行いました。
今度は返事はきませんでした。
2度目の請求・催促にも応じないということで今回の裁判所での手続きとなった訳です。
裁判所の手続き自体は定形化され、申立て費用も比較的低額です。
なかなか、会えない賃借人と交渉を重ねるのは正直面倒になることもあります。、
しかし、個人的な印象を言えば、事情をうまくのみ込めていない占有者・旧賃借人も少なからず
いるのも事実です。
相手にも、さまざまな思惑があるでしょうが、1度きちっと流れを説明すればわかってもらえるのではと考えて、1度は連絡を取る様に心がけています。
そんな、感じの話をKさんとしていました。
車で走ること約20分、本庁へ到着です。
駐車場に車を止めて庁舎内に入る前に写真を1枚と思い、KMさんに看板の前に立ってシャッターを押そうとしていると、近くにいた警備の方に敷地内は撮影禁止です と注意を促された。
裁判所だけにいろんな人が出入りするので 、撮影禁止は妥当なとこでしょう。撮影を諦めました。
しかし、せっかくデジカメも持ってきたし敷地外からならいいだろう ということで1枚撮りました。
まるで、Kさんが撮影を不許可にしている様な構図になってしまいましたが、とにかく裁判所の中に入りました。
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裁判所、上層階は大小の法廷が大部分を占め我々が向かうことは殆どありません。
もしかしたら裁かれる側のKさんは足を運んだ事があるかも知れませんが・・。
通常競売関係の仕事でお世話になる執行官室や民事部は1・2階に集中しています。
ちなみに地下には喫茶店や食堂、書店等があります。
書店にはさすがは裁判所といった感じで法律関係のマニアックな書籍を販売しています。
たまにのぞくのですが、並んでいる書籍の9割が意味不明です。
1階の広いホール(確か2、3階までの吹き抜けだった様な)に大きな階段や受付があり、我々は細い廊下を通って執行官室へ向かいます。
昼間でも、暗いイメージのある廊下を歩いて一番奥に執行官室があります。 そこの分室にて、頂いた執行文と関係書類を提出です。
執行の予納金を代金納付係へ納めてから再度戻って来てください。 予告の日取りをきめます と事務の方に言われました。
その後、館内の納付係と執行官室を1往復します。
予納金を納めた旨の領収書を、執行官室の人に確認してもらい、ようやく執行の日程を決めます。
○○執行官が担当になります。催告日は最短で○日の火曜日になりますが問題ないですか?
当方、かまいません
執行の催告とは、土地建物内の荷物や人など占有している人を排除するのに事前に立会いで執行日時を知らせることです。
同時に執行官は対象不動産の室内に強制執行断行の予定を掲示します。
占有者が在宅であれば、この機会に退去について話し合ったりもしますが、私の経験上はだれもいないことの方が多い様に思われます。
この時、同時に室内の撤去品なんかも確認して、後の断行時のトラックの手配の参考にします。
以上で手続きは終了です。
後は日程を待つだけです。
ちなみに今回のケースは、後日執行官にも恵まれ無事、強制執行の断行まで済みました。

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